2008/08/28 capcap298" special NGO・世界の子どもにワクチンを日本委員会 訪問 (JCV:Japan Commitee, Vaccines for world's children) 認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを日本委員会 HP http://www.jcv-jp.org/ (Wikipedia) 参加者:兼岡 守屋 ヤマモト +定方さん(国際2年・YouthEndingHunger所属) 青木さん(愛媛大医学部) JCVホスト:海外事業部 根本努さん(筑波大国際総合学類卒!現在東大院生) 経路:TXつくば駅→TX/千代田線北千住駅→国会議事堂前駅→徒歩でJCV事務所へ(官庁街で少し迷う) ――JCVの組織概要  ・1990年 国際連合子ども特別総会、1993年保健医療に関する京都会議「子どもワクチン京都宣言」を受けて1994年に設立  ・2002年に法人格取得、2006年に認定NPO法人になる(日本で89団体あるうちの1つ)  ・常勤職員6名、非常勤職員4名、学生インターン2名で運営  ・代表の細川佳代子氏は細川元首相の夫人  ・予算規模は年間約8,000万円    ――世界の格差状況  ・世界人口の5人に1人が日収$1以下、2人に1人が日収$2以下  ・8:2の法則・・・世界の8割の富を2割の人口が所有し、残りの2割の富を8割の人口で分け合っている  (→ここらへんはベストセラーの「世界が100人の村だったら」のような本に詳しいことが載ってるよ。)   ――ワクチン支援活動  ・ワクチン提供に特化した途上国支援活動・・・支援先は主にミャンマー。近年ラオス・ブータンが加わる   →なぜ“あの”ミャンマー?   ・・・ミャンマーは他の国と比べてとりわけJCVの支援国選定基準を満たしている     軍事政権は政策が強力なトップダウン制で行われるため、スムーズにワクチン支援が可能。     保健相は文民の医師で、感染症予防に積極的。障害者福祉政策・・・     要人とのコネクションを活用、政治的な力をうまく利用できる       ・・・あえてNGO登録をせず、一般のNGOと差別化を図る  ・ユニセフ(UNICEF:国際児童基金)本部からワクチンを調達(・・・効率◎・安価)  ・ユニセフと協議して支援方法を決定・・・JCVがイニシアティブをとる  ・竹下景子さんがワクチン大使 ――支援国選定基準  @ワクチンが必要に迫られており、効果的に使われること   ・・・人的資源、医療システム、中長期的ビジョンetc.  Aワクチンの使途報告が確実にできるか(説明責任=アカウンタビリティ)  B視察に行けるか ――ワクチン支援の現場  ・必要な物資は、ワクチンそのもの・ワクチン関連器具・「コールドチェーン」   →「コールドチェーン」とは?   ・・・熱に弱いワクチンを、低音のまま有効性を保って運ぶための設備や装置。冷蔵庫やクーラーボックスなど。  ・ポリオワクチンのコストは20円/人  ・@キャンペーンで一斉投与する、という方法と A定期的な予防接種を行う という方法がある。後者のほうが医療インフラ形成につながり、地域開発につながるのでこちらを重視する傾向  ・ブータンのワクチンネットワーク   中央倉庫>地域倉庫>県病院>保健施設>診療所 ――ワクチンには知的障害誘発のリスクがあるそうだが・・・  ・それも効用に比較して織り込み済み。JCVがそのような患者に対し何らかの責任を求められたことはない。 ――当初主力だった「ワクチン募金ダイヤル」  ・こちらも竹下景子さん出演のACのCMで有名。有料ダイヤル「ダイヤルQ2」の通話料として募金額を支払う仕組みで、収益事業とみなされてしまったとか・・・。  ・固定電話が減少し、携帯電話から募金できる仕組みを模索中 ――ペットボトルキャップ回収については・・・  ・JCVが運営している事業ではないので、各キャップ回収NPOに委ねている   →環境負荷を増やさない方法で集められているかどうかはJCVとしても気になる。  ・牛久の若松産業という企業が回収を行っている?   →つくばだと運搬コストが大きいだろうな・・・。  ミーティング終了後、根本さんと一緒にみんなで官庁街の定食屋へ。NGO業界のことや大学卒業前後の進路についてなどさまざまな興味深いお話を聞かせていただきました。ありがとうございました。